2009.06.24
6月といえば…
「吾郎君の手って綺麗だよね」
「は?」
「大きくて、指も長いし…うん、綺麗」
「…そりゃ、どーも」
「あれ?照れてる?」
「うるせーな、お前がいきなり妙なこと言い出すからだろ」
「妙なことじゃないと思うけどなぁ…」
「うるせーな」
「本当は褒められて嬉しいんでしょ?」
「…手は大事な商売道具だからな。まぁ、使いモンにならなきゃ、しょーもねぇけど」
「触っていい?」
「?どうぞ…なぁ、どうせなら別のところ触ってくんねぇ?」
「セクハラは却下」
「ちぇっ…、おい、何してんだよ」
「さぁ、何だろうね〜?」
「…」
「綺麗な手には、この指輪が似合うと思わない?」
「…」
「さて、そろそろ夕食の支度しなくちゃね」
「なぁ」
「…何?」
「顔真っ赤にして、軽く言っても無駄だって」
「…だって」
「ほら、ちゃんと顔見て言ってくれよ」
「……」
耳元で囁かれた言葉に笑みを浮かべた吾郎は、キッチンへと逃げ出した恋人を捕まえにソファから立ち上がった。
-終-
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